ジェネリック医薬品という言葉も日本でも多くの病院などで使われてきましたし利用者も増えてきました。
ジェネリック医薬品を使ったことがあるよ!って言う人も多いかもしれませんが、あまり詳しく知らない、病院で先生に言われたから処方をしていると言う人も多いです。
改めてジェネリック医薬品と言うのはどういったものか説明をしていきたいと思います。
間違った認識をしている人もいますのでこれからの時代においてジェネリック医薬品のことを正しく知っておきましょう。
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ジェネリック医薬品って何?
ジェネリック医薬品ってそもそも何のこと?言う人のためにジェネリック医薬品は、新薬(先発医薬品)と同じ有効成分が使われており、品質、効き目、安全性が同等のお薬です。
まったく同じ成分をただ入れたらジェネリック医薬品と言うものではなくて、厳しい試験に合格をして初めてジェネリック医薬品として認めてもらうのです。
厳しい試験というのは
生物学的同等性試験とは・・・
【 体循環血中に入る薬物の速度や量、吸収する薬物量と薬物濃度の同等かの試験 】
安全性試験とは・・・安全性試験とは・・・
【 品質を厳しく管理するための「品質再評価」の試験 】
溶出試験とは・・・
【 酸性やアルカリ性で新薬とジェネリック医薬品の溶け方が同等かの試験 】
この三つをクリアしなければいけません。
先に発売されている薬を真似すればいいからすぐにジェネリック医薬品は発売できると思っているかもしれませんが、ジェネリック医薬品の開発にも3年から5年もの期間がかかっているのです。
厳しい審査をクリアをして始めてジェネリック医薬品として認められて正式に発売されているのです。
ジェネリック医薬品が安い理由
ジェネリック医薬品が新薬(先発医薬品)と比べて非常に安く購入できる理由しては開発期間などが短縮されて開発費用をかなり抑えた形で販売をすることが出来ます。
本来新薬を開発するとなると薬によっても違いがありますが、非常に長い歳月と膨大な開発費用がかかります。
大体一つの薬を開発をするのに9~17年の歳月がかかりますし、数百億円以上の投資が必要になってきます。
その代わりに開発した製薬会社は、特許の出願によりその期間、そのおくすりを独占的に製造・販売する権利が与えられます。
ただし、特許期間が過ぎると、その権利は国民の共有財産となるので他の製薬会社が同じ有効成分を使った薬が製造して販売できるようになります。
ジェネリック医薬品の開発ともなれば開発費は100分の1以下に抑えられますし、開発期間も3年から5年の期間で出来ることもあり、安く薬を販売することが出来るのでジェネリック医薬品は安く販売されているのです。
ジェネリック医薬品の危険性について
ジェネリック医薬品は同等の成分が入っていてかつ値段も3割近く購入価格が下がるからいいことだらけだと思います。
しかし、ジェネリック医薬品について警鐘を鳴らさなければいけない点もあります。
ジェネリック医薬品は同等成分配合で安い!と言うことだけがピックアップされていますが、ジェネリック医薬品の特許が切れたのは物質特許であり、薬の本体であり、有効成分そのものです。
それは間違いがありませんが、薬の特許には物質特許以外にも「製法特許」や「製造特許」が存在すると言うことはあまり知られていません。
有効成分が一緒でもまったく同じ薬となってしまう可能性があると言うわけです。
有効成分が一緒でも【全く同じ薬】ではない!?
飲み薬の場合は錠剤かカプセルでの違いや錠剤の大きさ顆粒の大きさでも主成分がまったく同じく入っていても薬の効き目と言うのが大きく変わってくる可能性もあります。
さらに同等の効果が現れるといってもどのレベルまでが同等なのかは薬によって変わってきたりします。効果は全体の±20%の差までは同等性とされていますのでまったく同じ効き目を発揮しなくても20%の誤差でも同等とみなされるのです。
しかし、20%はかなりの差になります。
同等の成分とは言えジェネリック医薬品を作っている会社によっても違いが出てきます。
ジェネリック医薬品でも品質に差があるということを知る
新薬(先発医薬品)よりも安くていいじゃん!って思う人が大半ですし、国も医療保険の圧迫によってかなり財政難に陥っているため国もジェネリック医薬品を推奨しています。
しかし、ジェネリック医薬品と言っても品質にばらつきがありますのでジェネリック医薬品を利用する際には十分に気をつけましょう。